最終更新日: 2026年07月07日

「ディクテーションってどうやるの?」
「ディクテーションは意味ないって本当?」
「シャドーイングとどちらが効果的なの?」
英語学習をしていると、「ディクテーション」という学習法を一度は耳にしたことがあるでしょう。しかし、実際に取り組んでみても効果を感じられなかったり、正しいやり方がわからなかったりする人も少なくありません。
ディクテーションは、聞こえた英語を書き取るトレーニングです。正しい方法で継続すれば、リスニング力や語彙力の向上に役立ちます。一方で、教材選びや学習方法を誤ると、十分な効果を実感できない場合もあります。
本記事では、独学で英語を話せるようになった筆者が、ディクテーションの効果や正しいやり方、意味ないと言われる理由、シャドーイングとの違い、おすすめのアプリについて解説します。これから英語学習を始める人はもちろん、リスニング力を伸ばしたい人もぜひ参考にしてください。
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目次
ディクテーションは意味ない?【結論:正しい方法で行えば効果的】
結論から言うと、ディクテーションは正しい方法で取り組めば効果的な英語学習法です。聞こえた英語を書き取る過程で、自分が聞き取れていない音や理解できていない単語・文法を把握できるため、リスニング力や語彙力の向上につながります。
一方で、「効果を感じるまで時間がかかる」「教材のレベルが合っていない」などの理由から、意味がないと感じる人がいるのも事実です。また、ディクテーションだけで英語力のすべてを伸ばせるわけではないため、他の学習法と組み合わせることも重要です。
特に、英語を聞いても聞き取れない部分が多い人や、リスニングの弱点を明確にしたい人にはおすすめの学習法といえるでしょう。
ディクテーションとは?
ディクテーション(Dictation)とは、流れてきた英語を聞き取り、そのまま書き起こす学習方法です。聞き取れたつもりになっている部分や、苦手な音・単語を可視化できるため、リスニング力の向上に役立ちます。
ディクテーションには、大きく分けて以下の2種類があります。
穴埋め方式
文章の一部が空欄になっており、聞き取った内容を埋める方法です。全文を書き起こす必要がないため、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
例) This weekend I’m planning to ( ) with my family.
全文書き取り方式
音声の内容を一文ずつ書き起こす方法です。難易度は高くなりますが、リスニング力だけでなく、語彙力や文法力の強化にもつながります。英語学習を始めたばかりの人は穴埋め方式から始め、慣れてきたら全文書き取り方式に挑戦するとよいでしょう。
ディクテーションの効果・メリット
ディクテーションを実施することの効果やメリットについて解説します。
1. リスニング力のアップ
ディクテーションは、英文を聞いて書き起こすトレーニングなので、英文を繰り返し聞くこととなります。そのため、必然的にリスニング力もアップします。英語のリスニング力を高めるには、純粋に英語を大量に聞いて耳を慣らすことも重要です。
2. スペルミスが減る
英語の試験で陥りがちな初歩的ミスが「スペルミス」です。内容は理解していて、回答も分かっているのにスペルを間違えて失点してしまう…という非常にもったい無いケースが実は多いのです。よくあるミスは、”association”や”appreciate”など同じアルファベットが連続する単語です。
スマートフォンやパソコンを使用していると自動で校正してくれる機能があり、そもそもスペルミスをしていることに気づかないこともあります。自分が実は正しいスペルをかけていない単語やフレーズを見つけるのにも、ディクテーションは役立ちます。
3. 語彙力が上がる
当然知らない単語やフレーズは、聞き取ることも難しいですし、書き起こすことをさらに困難です。ディクテーションをしていく中で、わからなかった単語やフレーズの意味を調べて書き起こす。この作業を繰り返していくことで、必然と語彙力もアップしていきます。
4. リーディング対策になる
ディクテーションに慣れてくると、次にどんな単語が読み上げられるか、文脈や文法から推測しながら聞き取れるようになります。英語のリーディング試験で出題される長文読解などは、すべてを読んでいる時間がないため、常に文脈から内容を推測して読み進める必要があります。ディクテーションをリスニング力アップが目的で始める人も多いですが、実はリーディング対策にもぴったりなトレーニング方法なのです。
5. 文法力の向上
ディクテーションでは、聞こえた英語をそのまま書き起こすため、冠詞や前置詞、時制などの細かな文法事項にも注意を向ける必要があります。
例えば、「a」と「the」の違いや、単数形と複数形の使い分けなどは、聞き流しているだけでは見落としがちなポイントです。しかし、実際に書き起こして答え合わせを行うことで、自分が理解できていない文法項目を把握できます。
また、正しい英文を繰り返し確認することで、英語の自然な文法パターンも身につきやすくなるでしょう。
ディクテーションは意味ないと言われる理由
ディクテーションは効果的な学習法ですが、一部では「意味がない」と言われることもあります。しかし、その多くは学習方法や教材選びに原因があります。ここでは、ディクテーションが意味ないと言われる主な理由を紹介します。
1. 効果を感じるまで時間がかかる
ディクテーションは、音声を聞いて書き起こし、答え合わせをして間違いを分析するという工程を繰り返す学習法です。そのため、英語を聞き流す学習法と比べて時間と手間がかかります。
また、数日で劇的な変化を感じられるトレーニングではないため、効果を実感する前にやめてしまう人も少なくありません。しかし、継続することで聞き取れない音や苦手な表現を把握できるようになり、リスニング力の向上につながります。
2. 教材のレベルが合っていない
ディクテーションで成果が出ない原因として多いのが、教材の難易度が合っていないケースです。
例えば、知らない単語や文法が多く含まれる音声を使用すると、何度聞いても内容を理解できず、単なる作業になってしまいます。反対に、簡単すぎる教材では十分な学習効果を得られません。
ディクテーションを行う際は、内容の7割程度を理解できるレベルの教材を選ぶことが大切です。
3. インプットだけで満足してしまう
ディクテーションはリスニング力の向上に効果的ですが、それだけで英語力全体が伸びるわけではありません。
聞き取れなかった単語や表現を調べずに終わったり、答え合わせだけで満足してしまったりすると、学習効果は限定的になります。また、スピーキングやライティングなどのアウトプット練習を行わなければ、実際に英語を使う力は身につきにくいでしょう。
ディクテーションで見つけた課題を復習し、他の学習法と組み合わせることが重要です。
4. 他の学習法より負荷が高い
ディクテーションは、聞く・書く・確認する・分析するという複数の工程を行うため、学習負荷が高いトレーニングです。
例えば、英語の音声を聞き流す学習法や、英文を読むだけの学習法と比べると、集中力が求められます。そのため、「大変な割に効果が感じられない」と思ってしまう人もいるでしょう。
しかし、その分だけ自分の弱点を明確に把握しやすく、効率的に改善できるのがディクテーションの強みです。負荷は高いものの、正しい方法で継続すれば高い学習効果が期待できます。
ディクテーションとシャドーイングの違い
ディクテーションと同じくらい聞くトレーニング方法が「シャドーイング」です。ディクテーションが、流れてきた音声を「書き起こす」トレーニングであるのに対して、シャドーイングは、流れてきた音声を「正確にまねをして読む」トレーニングです。
どちらもスクリプトは見ずに行う点が共通しています。シャドーイングは、同時通訳者の訓練方法として使用されていたもので、リスニング力だけではなくスピーキング力の向上にも効果的です。シャドーイングとディクテーションの両方を取り入れて学習すると、より効果が発揮されやすいでしょう。
ディクテーションと同じく、リスニング力向上に効果的な学習法としてシャドーイングがあります。ディクテーションが聞こえた英語を書き起こすトレーニングであるのに対し、シャドーイングは聞こえた英語を追いかけるように発音するトレーニングです。
どちらもリスニング力向上に役立ちますが、鍛えられるスキルや向いている人には違いがあります。
| 項目 | ディクテーション | シャドーイング |
| 学習方法 | 聞こえた英語を書き取る | 聞こえた英語を声に出してまねする |
| 主な目的 | 聞き取る力を鍛える | 発音や再現力を鍛える |
| 鍛えられる力 | リスニング・語彙・文法 | リスニング・スピーキング |
| 向いている人 | 初級〜中級者 | 中級〜上級者 |
英語の音を正確に聞き取れるようになりたい人にはディクテーション、聞き取った英語を素早く口に出せるようになりたい人にはシャドーイングがおすすめです。どちらか一方だけを行うのではなく、両方を組み合わせることでより高い学習効果が期待できます。
ディクテーションに適した教材
ディクテーションをするには以下の2つを満たした音源を用意しましょう!
スクリプトがあるもの
ディクテーションでは、正しいスペルで書き起こせているか確認を行います。そのためにも、答え合わせとして使える英文スクリプトが必要不可欠です。音声を文字起こししてくれるサービスもありますが、すべて正確に文字起こししてくれるか精度の問題もあるため、予めスクリプトが付属しているものがおすすめです。
再生スピードが変えられるもの
理想はネイティブの発声スピードでディクテーションを行うことですが、最初はそのスピードについていけないでしょう。再生スピードが調整できるものであれば、最初はゆっくり目のスピードから初め、徐々にスピードアップしていけます。慣れてきたら逆に1.5倍速で聞いてみても良いでしょう。
ディクテーションにおすすめのアプリ
最後に、ディクテーションにおすすめのアプリを紹介します。何から手をつけて良いのかわからない!という人は、ぜひ今回紹介するアプリから始めてみてください。
1. VoiceTube(ボイスチューブ)
VoiceTube には10万本を超える動画があります!ジャンルは「ビジネス/経済」「映画/ドラマ」「アニメ」「雑学」など、YouTube上の動画を利用して英語学習ができるアプリです。また、どのレベルの動画を見たらいいのかわからない人におすすめなのが「AIコーチ」機能です。レベルチェックを元に、学ぶべき動画をピックアップしてくれます。
<ディクテーションにおすすめの機能>
- 再生スピードを調整できる
- 音声に合わせて字幕がハイライトされる
- 字幕の非表示機能がある
- 動画全文のスクリプトが見れる
- わからない単語はその場で意味を確認できる
- 字幕を保存しておけば、アプリ上でディクテーションができる
特にディクテーションにおすすめの機能は、以下の3つです!
▪️音声に合わせて字幕がハイライトされる
字幕が音声に合わせてハイライトされていくので、今どこを読んでいるかが一目でわかります。ディクテーションでは、まずは内容と音を理解することが大切なので役立つ機能です。

▪️字幕の非表示機能
字幕の非表示機能を使うと、以下のように字幕部分が隠れます。タップすると字幕が表示されるので、ディクテーションにもぴったりです。 
▪️アプリ上でのディクテーション
ディクテーションは文字を入力するタイプではなく、ランダムに表示される単語をタップして並び替える方式です。そのため、初心者の方にもおすすめです。

英語学習がこれひとつ!と言えるほど、多機能なアプリです。無料でもほとんどの機能を使用できるので、まずはアプリをダウンロードして試してみてください。
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2. ディクトレ

英語のリスニングと言えば、英語リスニング無料学習館を使用している人も多いのではないでしょうか。累計68万人以上が利用しているサービスで、アプリ版がリリースされました!アプリ版も無料で使用できるのが嬉しいポイントですね。
「短い英会話」「TOEICパート1形式」「TOEICパート2形式」の3タイプの問題が用意されています。アプリ自体はとてもシンプルな作りで、音声を再生する→画面上に入力する→回答を見るという流れで、操作に困ることもないでしょう。
詳細はこちら >> https://english-listening-center.com/app/
3. E-Dictation+

問題はCEFRのレベル別に分かれており、自分にあった難易度を選択できます。音声を聞いて、一文字ずつ入力していく形式です。しかし、何文字ずつ入力すれば良いのか、ガイドが表示されるので予測を立てて入力できます。
無料プランで利用できる問題は1問のみですが、1ヶ月の無料体験もできるので気になる人は気軽に始めてみましょう。
詳細はこちら >>https://edictationplus.carrd.co/
ディクテーションの正しいやり方
ディクテーションの正しいやり方を紹介します。Stepが多く感じるかもしれませんが、慣れてしまえばそんなに難しくありません。ぜひ紹介する方法で試してみてください!
Step1. 音声全体を聞く
まずは、音声を最初から最後まで2回聞きます。この2回で音声の概要を理解しましょう。オリジナルのスピードで聞き取れない場合は、再生スピードを落としても問題ありません。
再生スピードを落としても、そもそも知らない単語やフレーズが多く、内容が理解できない場合はレベルが合っていません。聞いて7割程度理解できる内容のものに変更しましょう。自分のレベルに合った音源でトレーニングすることが大切です。
Step2. 音声を区切って書き起こす
大まかな内容を理解したら、次は2文ずつ程度で音声を止めてディクテーションします。
最初から全文書き起こそうとすると、確実にスピードについていけなくなるので、まずは2文ずつ程度から始めましょう。
Step3. 答え合わせをする
全文のディクテーションが終わったら、改めて音声を再生して正しく書き起こせているか確認します。
不安が残る箇所には、印をつけましょう。スクリプトはまだ見ず、自分が書き起こした内容と音声で答え合わせを行います。
この時点でも気づける点は多くあります。例えば、単数形と複数形、冠詞や前置詞の漏れなどです。
Step4. 聞き取れなかった原因を分析する
聞き取れていない部分について、その原因を考えます。原因としては以下の理由などが考えられるでしょう。
- スピードに追いつけなかった
- 知らない単語やフレーズだった
- リンキングなど英語特有の音を拾えなかった
- 知らない単語やフレーズがあった場合は、必ず意味を確認しましょう。
Step5. 復習する
書き起こせなかった英文のみ、改めてディクテーションしましょう。
引き続き書き起こせない箇所がある場合は、繰り返し行うと効果的です。
聞き取れない原因別の対策
聞き取れない原因の中には、別途対策が必要なものもあります。以下で、対策方法を紹介します。
スピードについていけない
ほとんどの人が最初はオリジナルの再生スピードについていけません。
そのためにも、再生スピードが調整できる音源を使用して、まずはゆっくり目のスピードから挑戦しましょう。
ほとんど正しく聞き取れていない
ゆっくり目のスピードに変更しても、ほとんど聞き取れていない…という場合は、主に以下の原因が考えられます。
- 使用している音源のレベルが高すぎる
- 語彙力 / 文法力不足
先述しましたが今の自分のレベルにあった音源を使用することが大切です。繰り返しになりますが、目安は「7割程度」理解できるかどうかです。語彙力や文法力が不足している場合は、専門のテキストで対策しましょう。
英語独特の音を理解できていない
文字で見れば意味がわかる単語やフレーズを書き起こせていない場合は、英語特有の音を理解できていないケースがあります。例えば、音と音がつながるリンキングや、文章のイントネーションなどです。
これを攻略するためには、シャドーイングがおすすめです。シャドーイングは、聞こえてきた音声に続いて、同じように発音していくトレーニングです。これを行うことにより、英語の音を理解できるようになります。
シャドーイングについては「シャドーイングは効果ない?正しいやり方を徹底解説!」で説明しているので、参考にご覧ください。
まとめ
本記事では、ディクテーションの重要性や正しいやり方について解説しました。ディクテーションは他のトレーニングと比較すると工程も負荷も高いため、途中で諦めてしまう人が多いトレーニング方法です。しかし、効果も高いトレーニングなので、継続できるよう工夫して日々取り組んでいきましょう!


コンテンツ監修者:Eri
