IELTSとは?概要からTOEFLとの違いなど徹底解説!

最終更新日: 2024年07月22日

「留学のためにIELTSのスコアが必要になった」
「IELTSってそもそもどんな試験?」

英語圏の大学や大学院へ進学するためには、授業に参加できる英語力が備わっていることを証明する必要があります。そのために使用されている試験の中のひとつがIELTSです。

本記事では、 IELTS試験について徹底解説していきます。TOEFLとの違いや効果的な学習方法も紹介するので、IELTS受験を検討している方は必見です!

※主にIELTSアカデミックについて解説します。

IELTS (アイエルツ)とは?

IELTSとは”International English Language Testing System”の略で、主に英語圏(アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、イギリス)への留学や就労、移住を希望する人の英語力を測定するための試験です。140か国、12,000以上もの政府機関や教育機関などに受け入れられています。

実施団体


IELTSは以下の3団体が共同で開発しています。

IDP Educationはオーストラリア、CambridgeとBritish Councilはその名の通りイギリス発祥の機関です。そのため、IELTSはイギリス英語で問われたり、解答する必要があると思われがちですが、実際にはイギリスだけではなく、アメリカ、オーストラリア、カナダなど様々な国の英語アクセントが使用されます。

もちろん、アメリカ英語で解答しても問題ありません。ただし、アメリカ英語とイギリス英語を混在させてしまうと減点される可能性があるので注意しましょう。

IELTSの種類

IELTSには、4つの種類があります。以下で詳しく解説します。

IELTS アカデミック


一般的にIELTSと言えば「アカデミック」を指します。これは海外の大学や大学院への進学、または海外で専門職(医師、看護師、弁護士など)として働く人が英語力の証明として受験する試験です。

その名の通り出題される内容も学術的(アカデミック)なもので、英語4技能の能力を計測します。IELTSアカデミックと似ている試験がTOEFL iBTテストで、基本的には自身が受験/就職を希望する機関が指定した試験を受けることになります。

IELTS ジェネラル・トレーニング


アカデミックの次に受験者が多いのが「ジェネラル・トレーニング」です。海外に移住を希望する人が、「英語圏で生活するための英語力を持っていること」を証明するために受験する試験です。こちらも4技能の試験ですが、日常生活に即した内容になっています。

IELTS for UKVI


IELTS for UK Visas and Immigrationの略で、イギリスへの留学や就労の際のビザ申請に使用できるテストです。通常のIELTS (ジェネラル / アカデミック)と試験内容も難易度も同じです。ただし、イギリスでしか使えません。基本的に留学先がこちらの試験を指定してこない限りは、通常のIELTSを受験すれば問題ありません。

IELTS Life Skills


イギリスの永住権や市民権、配偶者ビザの申請に必要な試験で、CEFR基準でA1とB1の2つのレベルがあります。

A1: 配偶者ビザなど
B1: 永住権や市民権など

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試験内容はスピーキングとリスニングのみで、試験管1人に対して、受験者2人で行います。受験者同士でやり取りするパートもあり、コミュニケーション能力を重視する内容です。

IELTSの受験方法

コンピューター版 / ペーパー版 / Online版*の3つの受験方法があります。

コンピューター版


会場でPCを使用して受験します。

PCでのタイピングに慣れている人におすすめで、結果も3〜5営業日で分かります。

ペーパー版


会場で紙と鉛筆を使用して受験します。結果が分かるまでは13日程度かかります。

Online版


IDPが提供しているサービスで、コンピューター版と同じ要領で自宅で受験します。現時点ではアカデミックにのみに対応しており、18歳以上という制約があります。

日本のテスト会場

日本では、IDP EducationとBritish Councilがそれぞれ以下の団体と協力体制を築き、合計5団体で実施されています。基本的に主要都市であれば、全国で受験可能です。

  • IDP Education
    – 日本スタディ・アブロード・ファンデーション(JSAF)
  • British Council
    – 日本英語検定協会
    – バークレーハウス

ただし、受験方法や受験する試験の種類によって実施頻度が異なるので事前に確認しましょう。

IELTSの受験

受験する試験の種類や実施団体によって受験料が異なります。試験内容は全て同一ですが、特典内容や受験会場が行きやすい場所にあるかなど、さまざまな面から検討して決めると良いでしょう。

🔸種類別

コンピューター版 ペーパー版
アカデミック 25,380 〜 27,500円 25,380 〜 28,500円
ジェネラル 25,380 〜 27,500円 25,380 〜 28,500円
UKVI 31,500円 29,400円
Life Skills 20,500円

※2024年4月現在の受験料

🔹実施団体別

アカデミックとジェネラルの受験料を表にまとめました。

コンピューター版 ペーパー版 Online
British Council 28,500円 25,380円
日本英語検定協会 25,380円 25,380円
バークレーハウス 25,380円
IDP 27,500円 27,500円 $211.22
JSAF 27,500円 27,500円

IELTS アカデミックのテスト内容

4技能別に IELTSアカデミックのテスト内容を解説します。

ライティング


2つのタスクがあり、合計60分です。タスク2の方が配点が高いため、タスク1に20分タスク2に40分の時間配分で取り組みましょう。タスク1は、150単語以上で解答する必要があります。以下の3種類の中から1種類が出題されますが、一番出題率が高いのはグラフ問題です。

  • グラフ問題:棒グラフ/円グラフ/折れ線グラフ/表などのデータを描写する
  • プロセス問題:人工的/自然に何かが作られる過程を描写する
  • 地図問題:2つの地図を比較して変更点を述べる問題

タスク2は、250単語以上で解答する必要があります。出題内容は、大きく分けて5タイプありますが、いずれもトピックが与えられて、それに対して自分の意見をエッセイ形式で答えるものです。

  • Opinion型
  • Discussion 型
  • Positive / Negative 型
  • Cause / Solution 型
  • Advantage & Disadvantage 型 (意見主張あり/意見主張なし)

 

リーディング


3つのパートに分かれており、問題数は全部で40問、制限時間は60分です。読解能力だけではなく、書き手の意図や目的を文章から推測できる力など、さまざまな面からリーディング能力を測ります。そのため、出題される問題タイプも多くおよそ8種類です。

  • 選択肢問題
  • 情報識別問題(真/偽/与えられていない)
  • 筆者の見解/主張識別問題(はい/いいえ/与えられていない)
  • 見出しの選択
  • 情報 / 内容の一致問題
  • 文章、要約、表などの完成
  • 図表完成
  • 短答問題

 

リスニング


4つのパートの分かれており、各パート10問で合計40問です。試験時間は30分ですが、ペーパー版の場合は、解答用紙に転記する時間が10分設けられます。音声は1度しか再生されません。話者が複数になったり、スピーチなど長めの音声の場合には聞き逃さないように集中力が必要です。

<音声の種類>

  • Part1:2名の間で行われる日常生活に関する会話
  • Part2:日常生活に関するアナウンスや説明 (話者は1名)
  • Part3:2〜4名の間で行われる学術的な会話
  • Part4:大学の講義や公園、スピーチ (話者は1名)

<問題形式>

  • 多肢選択問題
  • 図表や文章の穴埋め問題
  • 短答問題
  • 組み合わせ問題 (正しい解答を⚪️個選びなさい)

 

スピーキング


試験官と1対1で行われます。3つのパートに分かれていて、試験時間は最大15分程度です。

  • Part1:インタビュー形式で3つのトピック(12の質問)に答える
  • Part2:与えられたトピックについて2分スピーチする
  • Part3:Part2のスピーチ内容についてディスカッション形式で質問に答える

自己紹介から始まるのでリラックスして臨みましょう。聞かれた質問がわからなければ、聞き返したり、ゆっくり話すように依頼しても問題ありません。

IELTSのスコアと目標目安

IELTSでは、4技能それぞれに1〜9のスコアが0.5刻みで与えられます。これをバンドスコアを呼びます。そして、各スキルのバンドスコアの平均値がオーバーオール・バンドスコア=総合評価となります。

目標とすべきIELTSスコアは、希望する大学や大学院、機関によって異なります。一般的には、大学は6.0〜6.5、大学院は6.5〜7.0と言われており、7.5や8.0が求められることはあまりありません。

そのため、初めてIELTSを受験する人はまずは6.0を目指すと良いでしょう。ただし、ハイスコアを取れればそれだけ選択肢の幅も広がります。スコア提出にゆとりを持って、何度か受験できるようなスケジュールをたてましょう。

TOEFL iBTテストとの違い

留学の際に必要な試験として、IELTSと肩を並べるのがTOEFL iBTテストです。TOEFL iBTもアカデミックな内容のテストで、こちらはETS(Educational Testing Service)というアメリカの団体が開発、運営しているテストです。

そのため、これまではイギリス=IELTS、アメリカ=TOEFLという棲み分けがされていましたが、現在ではどちらも国に関係なく幅広く取り入れられています。

※以下、本文中のTOEFLはTOEFL iBTテストを指します。

試験内容


TOEFLもIELTSと同じく4技能の試験ですが、大きく異なるパートはライティングとスピーキングです。TOEFLのライティング試験は2つの問題があり、そのうちの1つは「読んで、聞いた内容を要約する」問題です。

そして、スピーキングにおいても「読んだり、聞いたりした内容を要約して話す」問題が出題されます。つまり、リスニングとリーディング力も大きく影響します。

試験時間


IELTSは約2時間45分で、TOEFLは約2時間です。

問題数


リーディングとリスニングの問題数が大幅に異なります。

IELTS TOEFL
リーディング 40問 20問
リスニング 40問 28問
スピーキング 3パート 4問
ライティング 2問 2問

受験料


TOEFLの受験料は、申し込むタイミングにより異なりますが、テスト日の7日前まで(中6日)の申し込みで US$245です。2024年4月現在は1$=154円なので日本円で37,730円です。IELTSが27,000円前後なので、TOEFLの方が受験料は高額です。

IELTSの効果的な勉強法

IELTSの効果的な勉強方法について解説します。

ライティング


時間配分を徹底する

60分で2つのタスクに取り組むため、時間配分を徹底しましょう。150単語以上で解答するタスク1は20分、250単語以上で解答するタスク2は40分が目安となります。時間配分に慣れるためにも、日頃から時間を測って取り組むようにしましょう。

ライティングの型を覚える

基本的な「型」をしっかり覚えましょう。各出題タイプの型を覚えられればベストですが、難しい場合はベースとなる型を覚えて応用しましょう。基本は「序論→本論1,2→結論」の5段落構成です。

構成をしっかり練る

時間に焦り、構成をしっかり練る前に書き出してしまう人がいます。構成さえ組み立てられれば、あとは書くだけなので構成に時間をかけましょう。慣れるまでは時間がかかっても問題ありません。

リーディング


日頃からさまざまな文章に触れる

出題されるパッセージは、雑誌、本、新聞などから抜粋されたもので内容はさまざまです。時事問題が出題される可能性もあるので、公式教材だけではなくニュース記事にも目を通すと良いでしょう。その際は、書き手がどんな意図でその文章を書いているのか意識して読みましょう。

スキミングとスキャニング力をつける

リーディングは1時間で40問解かなくてはならず、時間との勝負です。パッセージを隅から隅まで読んでいては時間が足りません。そこで、どんな内容が書かれているのか概要を素早く理解する「スキャニング」、特定の情報だけに焦点を当てて読む「スキミング」の力をつけましょう。

リスニング


多様なアクセントに慣れる

IELTSではさまざまな国のスピーカーの音声が使用されます。音声は1回しか再生されないので、アクセントに慣れていないと聞き逃してしまいます。日頃からニュース、ポッドキャスト、動画など色々な国の英語で聞きましょう。

ディクテーションをする

リスニングの学習方法として良く取り上げられるディクテーションですが、IELTSにおいても効果的です。聞き取りながら穴埋めをする問題では、スペルが重要になります。

先述した通り、さまざまな国の英語が使用されるので話し手によって数字や名前の綴りが異なる場合があります。そのため、聞いてそれを書き出すディクテーションは有効でしょう。

スピーキング


話し続ける練習をする

特にPart2は2分間のスピーチなので、インタビュー形式で行われるPart1よりも難しいと感じる人が多いパートです。

与えられたトピックについて話さなくてはいけないので、得意ではないテーマの可能性もあります。そうなると2分間は意外と長く、話し続けるのは困難です。普段からさまざまなトピックで「話し続ける」練習をしましょう。

録音する

話している途中で、話が脱線してしまったり、同じことを繰り返し話してしまうケースがあります。無意識に行ってしまっていることがほとんどなので、スピーチを録音して聞き返すと良いでしょう。

IELTSの学習におすすめの学習ツール

VoiceTube


VoiceTubeにはIELTSに関する攻略動画が多くあります。全て英語なのでリスニングの練習にもなります。さらに、IELTSだけではなくニュースやビジネス関連の動画もあるので、さまざまなトピックが出題されるIELTS対策にはぴったりです。

無料で登録できるので、ぜひ活用してみてください。

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IELTS podcast


IELTSに関するTipsや攻略法などが詳しく紹介されていますが、中でもおすすめなのhはエッセイのフリーチェッカーです。自身のエッセイを入力するとバンドスコアが表示されます。ライティング対策の一環として取り入れると良いでしょう。

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まとめ

今回はIELTSの概要やTOEFLとの違い、効果的な学習方法について紹介しました。全て英語の試験なので難しいと感じる人もいるかもしれません。試験内容を理解して、しっかり対策することが目標スコア取得への第一歩です。


 

コンテンツ監修者:Eri

留学経験なしで英語を習得した純日本人。英会話スクールとオンライン英会話スクールの両方で勤務し、生徒への学習アドバイスや外国人講師の採用を経験。長年の英語学習業界の経験と自身が英語を習得した方法やコツを元に、英語学習ライターとして活動中。

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