最終更新日: 2024年07月05日
「TOEFL iBTのリスニングの難易度ってどれくらい?」「リスニングのスコアが上がらない…」など、TOEFL iBTのリスニングセクションは悩んでいる人が多いパートです。TOEFL iBTは海外の大学留学向けの試験のため、より高い英語力が求められます。
本記事では、リスニングパートの概要から高得点を取るための対策法、おすすめのアプリ・教材・参考書などをご紹介します!
VoiceTubeではTOEFL対策に役立つ動画を配信中!動画中で出てくる単語もリスト化されているので、単語の対策にもなります。気になる方はぜひWebサイトを確認してみてください!
目次
TOEFL iBTリスニングの概要
TOEFL iBTテストのリスニングセクションの概要について解説します。
- TOEFL iBTのリスニングの難易度
- リスニングセクションの問題数
- TOEFL iBT リスニングの出題形式と流れ
- TOEFL iBTスコアの目安
TOEFL iBTのリスニングの難易度
TOEFL iBTは、海外の大学や大学院への進学を希望する際に、それに相当する英語力を持っているかを測定するための試験です。そのため、TOEICや英検と比較すると、アカデミック(学術的)な試験内容であるため、より高いリスニング力が求められます。
内容も「大学の講義」や「教授との会話」などが主で、トピックは、環境や科学に関するものなど幅広いテーマが取り扱われます。
さらに、講義形式の設問では数分間休みなく英語が読まれるので、集中力も必要になります。リスニングの満点は30点ですが、初めは半分以下のスコアだったという人も少なくありません。
TOEFLで高いスコアを取るためには、TOEFLならではの試験対策が必要不可欠です。
リスニングセクションの問題数
2023年7月にTOEFL iBTは形式が変更となりました。大きな変更点は、各セクションでダミー問題が撤廃されたことと、ライティングセクションの変更です。
リスニングセクションに関しては、ダミー問題の撤廃のみで出題内容に変更はありません。しかし、その変更に伴い、問題数が減り試験時間が短縮されました。
【試験時間】36分
【講義】問題数:3題、設問数:各6問
【会話】設問数:2題、設問数:各5問
【総問題数】28問
TOEFL iBT リスニングの流れと出題形式
TOEFL iBTのリスニングセクションは、リーディングテストの後に行われ、出題内容は「講義形式」と「会話形式」の2種類で構成されています。音声は1度しか流れず、事前に設問を見ることもできません。
「講義形式」は、「幅広い分野の教養科目」が題材で、講義が録音されたものです。主に2パターンあります。そして、「会話形式」は、大学での教授と学生、職員と学生、学生同士などの会話で、主に3つのパターンがあります。
TOEFL iBTスコアの目安
TOEFL iBTの結果は合格か不合格かではなく、各セクション0〜30、総合0〜120のスコアで表示されます。CEFRとも連動しており、リスニングセクションのスコア別レベルは以下の通りです。
- 初級:0~8
- 中級:9~16
- 上中級:17~21
- 上級:22~30
詳細は、ETSの公式Webサイトから確認できます。
大学のレベルによって幅はありますが、海外の大学進学に必要なリスニングスコアは20前後、総合スコアは60以上であることが多いです。あくまでも参考程度の指標ですが、模擬試験などを受けてまずは自分のリスニング力がどれくらいあるのかを知っておきましょう。
出題形式別!TOEFL iBTリスニングの内容解説
「講義形式」と「会話形式」の内容をそれぞれ詳しく説明します。
講義形式
講義形式は主に2パターンあり、それぞれの音声は約3〜5分です。
1. 講義パターン
教授が学生に向かって一方的に講義を行います。教授と学生とのやり取りはないため、状況を理解するよりも、講義の内容を聞き取ることに集中しましょう。
2. ディスカッションパターン
参加型の授業で、教授と学生たちの間でやり取りが行われます。教授が学生に対して「専門用語の意味について」問題を出し、学生のひとりが答えるといったやりとりや、学生が教授に質問し、教授が説明するといったやりとりが想定されます。
会話形式
会話形式は主に3パターンあり、それぞれの音声は約3分です。
1. Office hours
大学教授の研究室に生徒が訪れ、教授に質問や相談をする内容です。
<例>
- 学生がレポートを期限までに提出できない可能性があるため、期日を延ばしてもらえないかと相談する
- レポートのトピックの選び方の相談
など、話の大筋は掴みやすいですが、学生と教授それぞれの主張と提案内容をよく聞き取り、理解する必要があります。
2. 職員への相談
一般的には”Service encounter”と呼ばれるような問題です。
<例>
- 学生と職員との間で履修に関する質問などのやり取り
- 図書館などで学生がレポートに必要な文献を探している
Office hoursパターンと似ており、学生の質問に対して職員が解決できるための提案をします。学生が次に何をすることになるかなどに耳を傾け、聞き取るようにしましょう。
3. 学生同士の会話
学生同士があるトピックについて会話をします。
<例>
最近始まった図書館での美術品の展示について
具体的な背景についてなど、細かい情報も含まれるので難易度は高いです。話し手が次に何をするかなどに耳を傾け、聞き取るようにしましょう。
TOEFLのリスニングが難しいと感じる理由4つ
TOEFLに合った単語力が必要
日常会話で使用する英単語だけではなく、学術的な英語力も求められます。そのため、TOEFLに合った単語力を身につけなければ、どんなにリスニング力を高めても高得点を獲得することはできません。
設問が先読みできない
リスニングといえば、音声が流れるまでの時間に設問を先読みするのが鉄則ですが、TOEFLでは設問の先読みができません。どのような内容なのか予測を立てることができないため、メモをいかに効率よく取るかが重要になります。
数分間の音声を聞き取り、解答しなければならない
TOEFL iBTのリスニングでは、講義の音声は1つ3〜5分程度、会話の音声は3分程度で、音声を聞いた後に設問を解かなければなりません。そのため、長い音声を聞く集中力と、内容を理解して解答する力の両方が求められます。
問題を解くために内容を「記憶」するのではなく、自分もその場で会話に参加しているような気持ちで話を「理解」しようとする方が正確な聞き取りにつながります。
話し口調の英語に慣れていない
日本の中学校、高校までのテストでは、教材のナレーションのような聞き取りやすい英語がほとんどでした。しかし、TOEFL iBTのリスニングでは「自然な会話」がほとんどなので、耳が慣れていないと聞き取るのが難しでしょう。
また、以前はTOEFLと言えばアメリカ英語という印象でしたが、実はさまざまな国の音声が使用されます。そのため、アメリカ英語だけではなく色々な国のアクセントやイントネーションに慣れておく必要があります。
TOEFL iBTのリスニングの勉強法
テスト形式をしっかり理解するのはもちろん、以下の勉強法でコツコツとリスニング力をアップさせることが大切です。
単語の幅を広げる
繰り返しになりますが、どれだけ聞き取る力がついても単語力がなければTOEFL iBTでスコアは取れません。通常の単語帳では、アカデミックなものまではカバーできないので、必ずTOEFL iBT用の単語帳を使用しましょう。
過去問やニュース記事、動画などありとあらゆるものが活用できます。聞き取れなかった単語や理解できなかったフレーズなど、分からなかったものは確実に自分のものにしていくつもりで取り組みましょう。
単語を覚える際は、単体ではなく類義語や反対語なども一緒に覚えると効率的に単語数を増やしていけます。ジャンルやトピックごとに分けてリスト化するのもおすすめです。
ディクテーション
聞いた英文を文字に起こしていくディクテーションは、リスニング力アップには最適です。知らない単語やフレーズは、聞き取ることも文字に起こすことも難しいので、単語力アップにもつながります。
そして、メモも素早く取れるようになります。TOEFL iBTでは、すべてをメモせずに要点だけをメモするのがコツですが、素早く取れるようになれば余裕を持って音声が聞けます。
シャドーウィング
音声に数秒遅れて、読み上げるシャドーイングもリスニング対策にはおすすめです。声に出して読んでみると、アクセントを置いている部分や、音と音のつながりが分かります。これらが分かるようになると、英語は一気に聞き取りやすくなるでしょう。
できるだけ多くの音声を聞く
TOEFL iBTのリスニングでは、性別、年齢、国籍もさまざまな音声が使用されます。そのため、できるだけ多くの音声を聞いて色々なタイプのアクセントに慣れておきましょう。
それらの音声を使用して、これまで紹介したディクテーションやシャドーイングをすれば、より効果的です。
TOEFL iBTリスニングメモのコツ
TOEFL iBTのリスニングで役立つメモのコツを紹介します。
省略できるものはする
聞こえてきた音声を隅から隅まで文字に起こそうとすると、到底時間が足りません。さらに、見返した時に何を書いているか分からなくなってしまうケースがほとんどです。
そのため、省略できるものはどんどん省きましょう。例えば、男性なら”M”女性なら”F”など、登場人物の名前は短く略すのが鉄則です。
誰が何を主張しているのかに集中する
メモを取ることが目的ではなく、取ったメモを見返して正しい解答をするのが目的です。そのため、基本的なことではありますが、5W1Hを意識してメモを取ることを心がけましょう。
色々と書いてしまいたくなる気持ちになりますが、取捨選択することで要点だけを抑えたシンプルなメモを目指すことが大切です。
カタカナでもOK
英語の音声だからと言って、英語でメモを取らなくてはいけないルールはありません。見返した際に自分が分かれば問題ないので、スペルが分からない単語などはカタカナでメモを撮りましょう。
TOEFLリスニング対策におすすめの教材
TOEFL iBTのリスニングの勉強におすすめの教材と対策方法をご紹介します。
単語帳:TOEFLテスト英単語3800 4訂版
TOEFLで高得点を狙う上で専用の単語帳は必要不可欠です。目標スコア別に単語が収録されているので、モチベーション意地にもなるでしょう。さらに、「分野別英単語」が別冊でついており、専門用語や基本的な知識もマスターできます。
詳細はこちら:https://www.obunsha.co.jp/product/detail/094431
問題集:はじめてのTOEFLテスト完全対策 4訂版
新形式に対応している問題集です。リスニングセクションだけではなく、TOEFL iBT全体について解説されているので、特に初めてTOEFL iBTを受験する人におすすめです。
もちろん公式の問題集も欠かせませんが、公式から出版されている問題集はすべて英語で書かれているので、まずは日本語で理解を深めると良いでしょう。
詳細はこちら:https://amzn.asia/d/1hkTmCH
動画で英語がを学べるアプリ「VoiceTube」
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<おすすめポイント>
- 初級〜上級にレベル分けされている
- 字幕のオン/オフや音声のスピードが調整できる
- わからない単語は、単語長押しですぐに意味を確認できる
- いろいろな英語が聞ける
ドキュメンタリーは、ライティングやスピーキングの時に使えるネタ収集にも役立つでしょう。
まとめ
リスニングはTOEFL iBTを受ける方にとって大きな得点源になります。リスニング力はすぐに身に付くものではないですが、毎日コツコツ音に慣れ、ぜひ3ヶ月くらい続けてみて下さい。
また、TOEFL iBTの教材と英語のニュースや動画などをバランスよく、とにかくたくさん聞いて、感覚的に上達させることが高得点を獲得するカギです。意識して練習してみてください。
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