先生の呼び方は日本語でもいくつかあります。講師、教師、教授、教育者などそれぞれニュアンスが違います。同じように英語でも意味合いはそれぞれ異なります。今回は「teacher」に意味の似ているこの２つ挙げ、それぞれの単語の使い分けについて解説します。
目次
「teacher」と「educator」と「tutor」の違い
どれも先生や教師を意味する言葉ですが、どんな場所で誰に、そしてどのくらいの人数の生徒を一度に教えているかで適切な単語は変わってきます。
「teacher」は初等教育から高校までのを指導する教師を指して言います。より専門性の高くなる大学の講師や教授のことは「professor」と言います。
「educator」は教育者全てを指して使える言葉です。ただ記述的な言い方で少し硬いのであまり口語的に使う言葉ではありません。
「tutor」は個人指導、もしくは少人数を対象に指導する教師のことを指します。「teacher」と異なる点として教える科目の難易度は問わず使える言葉です。
広義で捉えると教育に携わる人の事は「educator」と呼ぶことができ、いくつかの限定された条件下に当てはまる教育者を指して「teacher」と「tutor」が用いられます。
1. 「teacher」の使い方
初等教育から高校までの教師のことを指して使います。私たち日本人にとっても最も馴染みのある「先生」を意味する単語です。単語の前に科目や教育機関の名称を添えることもできます。
He’s our homeroom teacher.
彼はぼくらの担任の先生なんだ。I’m looking for a Chinese teacher who can teach me on weekends.
週末に教えてくれる中国語の先生を探しています。
2. 「educator」の使い方
教育者の意味を持ち、最も広く使うことのできる単語です。教育に関わる仕事をしている人全てをさせる反面、対象とする範囲が広すぎるゆえにあまり一般的には使わない名詞です。学校の先生なら「teacher」と言いますし、運動部のコーチなら「instructor」が適切です。口語的ではなく、堅苦しい書類などの文面などで好まれる印象です。
Some educators find the idea too vague and moralistic.
中には、ソフトスキルという発想はあいまいで道徳主義的すぎると感じている教育関係者がいます。This is the crux of a debate that’s taking place among educators these days.
教育関係者の間で最近起こっている議論の核心が、それです。
3. 「tutor」の使い方
「teacher」は指導する内容の専門性に応じて当てられる言葉なのに対して、この単語は指導する生徒の人数に対応します。
主に個人指導の講師や 15 人以下の少人数のクラスの先生のことを指して用いられます。
大学などでは広い部屋で大人数へ向けての講義を担当する講師を「professor」と呼び、少人数のゼミクラスを担当する講師を指して「tutor」と呼びます。
Mark is his English tutor.
マークは、彼の英語の個人教師なんです。The tutoring group sounds like a great idea.
個別指導グループというのは、とてもいいアイデアのようですね。
「teacher」と「educator」と「tutor」の使い分けの感覚を掴むコツ
この三つの意味を整理すると以下のように分類できます。
teacher：大学未満のレベルの学術を指導する教師や講師。一度に教える生徒の数はあまり関係ないが一般的には 30 人程度。
educator：教育に携わる全ての人を指す言葉。教える内容、相手、場所などは問わず使うことができる。
tutor：一般的には専門性の高い内容を教授する講師。個人指導や 15 人未満の少人数を対象に指導する。
「類義語」にまつわる英語表現の使い分けを覚えよう！
今回は「teacher」と「educator」と「tutor」の意味合いの違いと使い分けについて紹介しました。日本語に訳すと意味の違いがわかりにくい単語はそれぞれの英単語が持つニュアンスを理解しましょう。そうすればそれぞれの使い方や使い分けが明確にわかります。
これらを使いこなせるとあなたの英語の表現の幅が広がることは間違いないので今回紹介した例文を参考にしてぜひ実践の英会話でも役立ててみてください。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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文/ Aki
翻訳/ Aki
画像/Science in HD, CC Licensed
